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2012.6.17
Ayacy's HP


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神緒のべるず 第12話 スワップ・アウト -1-



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あー、失敗した。

目の前には、ベッドの上でウンウンうなっている明日香。
そして、その横には、「私しーらない」という風な表情の里桜。
部屋の入り口には、さりげなくこちらの様子を伺いながら、こっそりと立っている光大朗。

「あ〜あ。こりゃーしばらく目を覚まさないかもねー。
 どーすんの? 睦さん?」

里桜が明日香のほっぺたをつんつん突っつきながら、私に話しかける。

「ど、どーしたもんかなぁ…?」

私は冷や汗をかきつつ、しばらく思案するが……、しばらく放置して様子を見てみるしかないだろうな。


さて、事情を説明せねばなるまい。

先日のことだ。楓とおるるが、「緑のお札」を使った新しいイタズラを思いつき、私の体を使って実験をしていた。
そのイタズラとは、寝ている相手の夢の中に入り込んで、好き勝手なことを行うというものである。
私はその方法を快楽の拷問(くすぐり)によって楓から聞き出し、先ほど明日香に対して試してみたわけだ。

そうしたらどうだろう? 実験はみごとに失敗し、高熱を発しながらウンウンうなる明日香ができあがったわけだ。
おるるの力を借りなかったのが失敗だったのかもしれない。

そして、私と里桜の2人は、明日香の看病をしている。
里桜は、さっきまでは明日香のほっぺたをつんつん突いていたのだが、今は明日香の胸をつんつん突いている。

「うんうん、良いハリをしておりますのぉ〜。さすがは我が姉」

なんだか満足げな表情だ。お前はエロオヤジか?
そんなことをされても明日香は反応できないようなので、どうやらこれは重傷かもしれないな。

そんな明日香が、何やら手を前(上?)に出しながら、「いべんとぉ〜… いべんとぉ〜…」とつぶやき始めた。
里桜が「あーそうか!」と言いながらこちらを振り返る。

「いつも、週一くらいでお世話しに行っている人がいるんだけどね。その人の所で、ちょっとした『イベント』があるんだよ。
 姉さんもそれに参加するつもりで、ずーっと楽しみにしていたみたいなんだけど……この様子だと参加は難しいだろうね。
 かといって、欠員にするわけにも行かないし…」

しゃべっていた里桜の目が、私を見て、なにやら怪しく光り出したように見えた。

「な、なによ? それに私がどう関わってくるっていうのよ?」

「ふふふふふ。睦さん? ちょっとでも罪悪感があるのなら、その場でじっとしててね」

そういうと、いきなり私の後ろに回り込み、私の体のあちこちにボディタッチしてくる。

「ちょ、ちょっと、コラ、やめなさいって!」
「じっとしててねー」

そんな感じで、私の体のあちこちをまさぐって…。

「ひゃ、ひゃ、、、やーめーてー」
「うん、なるほど。出るとこ出てるのね」

そういうと、里桜は私の体から手を離した。
そして、ぶつぶつと独り言を言い出した。

「少し小さくないとダメか。たしか、古いヤツがあったはず…」

そう言いながら、里桜はタンスから何かを探し始めた。
私は里桜に、

「何を探しているのよ?」

と聞くと、

「姉さんが、ちょっと前まで着ていた服ね。
 やっぱり、最近食べ過ぎだと思うのよね。だから、服も新しくしたんだけど…………あった!」

そういうと、タンスから一着のメイド服を取り出した。

「これ、着てみてね」

へ? 私が?


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※このサイトは、着ぐるみ小説サイト「神緒のべるず」および、葦葉製作所頒布の小説「神緒のべるず 第1巻」、「神緒のべるず 第2巻(PDF版)」、Yuzu R.さんの再録本掲載の小説をWeb用に再編集したものとなります。一部は書き下ろしです。


関連サイト: 巫女ブラスター2 巫女ブラスター

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