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2012.6.17
Ayacy's HP


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神緒のべるず 第13話 スワップ・イン -3-



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私は、井戸の上に浮かんだ、黒いネズミのような影に、へっぴり腰で構えている。
ネズミの目の部分が光った。明らかに、こっちを狙っている。

ひ、ひぃぃっ。あー、とりあえずー
「なぁ〜むぅあぁ〜みだぁ〜ぶつぅ〜。なぁ〜むぅあぁ〜みだぁ〜ぶつぅ〜」

こんな格好して、何を唱えているんだろう。宗教違うじゃん。

影がこちらに迫ってきた。あーあーあ。
「じゅげむー、じゅげむー、ごこうのすりきれー、かいじゃりすいぎょー」

あー。ダメー。効くわけない。効くわけないじゃんって。

そうこうしているうちに、影は私の後ろに通り過ぎ…。

通り過ぎた? なんでだろう…?


そう思っていると、背後から、

「オマエノジュモンナドツウジルモノカ。コノ、ドシロウトガ!」

と、低い声が聞こえてきた。

ひっ、ひぃぃぃぃぃーーーーー!

私はそのまま声のした方とは反対側————井戸のある方に走り出す。後ろを振り向くと、スゴイ形相のネズミの影が迫ってくる。
あー、私の人生って、こんな悪霊に呪い殺されて終わるんかー! そんなん、あってたまるかー!

気がつくと、もう井戸は目の前。私は井戸を背に密着させて、追い詰められた状態になっている。っていうか、井戸の周りを円周上に黒い影が覆っていて、もう逃げ出せない。
どうしよう。

黒い影の半径が縮まる。黒い影からは「ケケケケケ」とかいう声が聞こえてくる。
右にも左にも、前にも後ろにも逃げ出せない。
逃げ出せるとしたら、上か? 下か?

上は無理だ。睦じゃないし、空は飛べない。っていうか、睦なら逃げないだろうし。
それじゃ下か? 地面でも掘って下に逃げるか?

そんなの無理だよ。

それじゃあ…。

あ、井戸か。この中に逃げ込めば…。

私は井戸に足をかけて、そのまま下に飛び込んで………、って、水面がかなり下の方じゃない! っていうか、底がどれだけあるかわからないし……、こんなの落ちたら死ぬー! 死ぬって−!
そう思っていると、後ろからポンと押された。

え!?

あーーーーーーーーーーーーーーっ
私はそのまま、井戸の中に真っ逆さまに落ちていった…。


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※このサイトは、着ぐるみ小説サイト「神緒のべるず」および、葦葉製作所頒布の小説「神緒のべるず 第1巻」、「神緒のべるず 第2巻(PDF版)」、Yuzu R.さんの再録本掲載の小説をWeb用に再編集したものとなります。一部は書き下ろしです。


関連サイト: 巫女ブラスター2 巫女ブラスター

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