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2012.6.17
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神緒のべるず 第7話 お姉ちゃんの誕生日 -2-



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というわけで、私は、さりげなく睦に「今、何が欲しいか」を聞いてみることになった。
ちなみに楓ちゃんは、もう一人の姉である巴に、睦が最近何を欲しがっているかを聞いてみることになっている。

私は買い物を済ませると、事務所の電話から、睦の家に電話をかけて、睦を呼び出す。
その間に、楓ちゃんは自らの携帯電話で、巴に電話をかけている。

っていうか、楓ちゃん、携帯電話を持っていたんだ…。

電話越しに、睦の脳天気な声が聞こえてきた。
「あー、もしもし、睦? 明日香だけど…。ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いいかな?」
「あら、明日香が質問だなんて珍しいわね。乙女の悩みかしら? いいわよ。どーんと聞きなさい」

別に悩みを聞いて欲しいわけではないんだけど…。まあいいや。質問をしてみる。

「えーっと、そうじゃなくて。アンケートみたいなものなんだけど。睦って、最近欲しいと思っているものって、ある?」
「え? 明日香、私に何かくれるの? ありがとー! この恩は、いつか仇で返すことにするわ。ヘッヘッヘッヘ」

睦がなんか勘違いした返事をしているが、まあ、いつものことだ。

「違うわよ。で、何かある?」
「なんだ、違うのか。そうねぇ…。強いて言うなら、最近、不況のせいか、お賽銭箱の中にお金が入ってこないのよね。
 だから、お金が欲しいわ。お金をちょうだい」

う〜む、そう来たか…。

「う〜ん、ありがとう。参考になったわ」

電話を切った。
あんまり参考にならなかったなぁ。

どうやら、楓ちゃんの方も電話が終わったようだ。
私は、成果を聞いてみることにする。

「それで、巴は何かヒントになりそうなことを言ってた?」
「う〜んと…ねぇ。多分、睦お姉ちゃんなら『金をくれって言うと思う』って言ってた」

当たりだ。

どうやら、どちらも参考にならなかったようだ…。

困ったなぁ。迷宮入りだ。さすがに、ここで楓ちゃんを返すわけにもいかないだろう。悩み相談を受けた以上、最後まで付き合ってあげたいところ。

と、そこに

「ピンポーン」

と呼び鈴が鳴った。里桜が帰ってきたようだ。
そうだ、里桜にも聞いてみよう。


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※このサイトは、着ぐるみ小説サイト「神緒のべるず」および、葦葉製作所頒布の小説「神緒のべるず 第1巻」、「神緒のべるず 第2巻(PDF版)」、Yuzu R.さんの再録本掲載の小説をWeb用に再編集したものとなります。一部は書き下ろしです。


関連サイト: 巫女ブラスター2 巫女ブラスター

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